海外で暮らすことになった方や、現在海外に在住していて今からFXを始めたいという方は、
「今度海外に移住することになったけど、国内FX業者を継続して使えるの?」
「海外在住社におすすめのFX口座はどこなの?」
という疑問を抱えている方もいるはずです。
特に初めて海外で生活する方にとっては、未知のことが多すぎて不安に感じてしまうのも無理はありません。
そこで今回は、
- 海外在住者がFX取引をする際の注意点
- 海外FX業者を選ぶコツやおすすめの口座
- 海外FX業者のメリット・デメリット
- 海外で稼いだ利益に対する税金の支払い方
などについて詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読むことで、海外在住者がFXをスムーズに始める方法がわかるようになるので、ぜひ最後までご覧くださいね。
海外に移住することになった場合にFXをする際に知っておくべきこと3つ
国内でFX取引をしている方が海外に移住することになった場合に、必ず注意しておくべきことを以下に解説します。
1. 日本の「非居住者」は日本国内のFX業者を使って取引できなくなる
海外在住者は、日本国内のFX業者を使って口座開設ができず、取引もできなくなります(ヒロセ通商を除いて。理由は後述します。)。
ではなぜ国内FX業者が海外在住者の口座開設を認めないのでしょうか?
理由としては犯罪抑止という意味合いが大きいです。
例えば、
- マネーロンダリング(資金洗浄)を防止する目的
- テロ資金が供与されないための対策
- 海外居住者が不当な税制メリットを享受しないため
など理由はいくつかあります。
そのため国内から海外に移住する際は要注意です。
また、既に口座を持っている場合であっても、海外に移住することになれば業者によっては口座を解約しなければならなくなったり、口座が凍結される事態も起こりえます。
そもそも「居住者」と「非居住者」の違いとは
「居住者」と「非居住者」の違いとして「生活の本拠」がどこかという部分で判断されます。
この「生活の本拠」がどこかという部分を「客観的事実によって判定する」ことにより居住者か非居住者かを区別します。
国税庁の判断としては引き続き1年以上住んでいる状態か否かで判断しますが、客観的事実の判定が曖昧に感じる方は専門家に相談することをおすすめします。
2. 【例外】「ヒロセ通商」のみ海外在住者でも口座開設できる
日本国内のFX業者は海外在住者に向けて口座開設を認めていないのですが、例外としてヒロセ通商だけは海外在住者でも口座開設できるようになっています。
その理由について、私が電話で問い合わせて確認してみました。
ヒロセ通商に電凸して口座開設できる理由を聞いてみた
ヒロセ通商の担当者の方と話した内容は次のとおりです。
担当者「厳密には日本の法律では禁止されていないからです。」
私「ではなぜ他社は口座開設を認めていないのですか?」
担当者「そこまでニーズがないのに手続きが面倒だったり、犯罪リスクやリーガルチェックする体制を社内でつくる必要があったりと、諸事情で自主的に禁止しているのではないでしょうか?」
私「実際問題、海外在住者が口座開設手続きする時に面倒な点は何でしょうか?」
担当者「海外住所宛に郵送書類があるため、必然的に郵送時間がかかります。また住所確認書類や海外在住者向けの付随書類が増えます。あとは日本の免許証を海外居住地に携帯し忘れて本人確認に手間がかかるといったケースも見られます。」
私「東南アジア近辺の国に移住予定なのですが、口座開設できますか?」
担当者「できます。しかし、アメリカ・カナダの居住者は口座開設できません(アメリカ・カナダでは国外のFX業者に口座開設することが禁止されている)。なので現地のFX業者を使わなくてはなりません。他の国でもそのようなケースがあるかもしれないので、一度ご自身で確認をお願いします。」
私「その他に注意点はありますか?」
担当者「海外移住後に口座開設すると手続きが複雑になるので、日本にいる時にあらかじめ口座開設をしておき、海外移住後に住所変更手続きをするのが一番良い方法ですよ。」
このようにヒロセ通商だけは海外在住者でも口座開設ができるのです。
もし、「海外FX業者は絶対に使いたくない」という方はヒロセ通商の口座を利用するのをおすすめします。
ヒロセ通商公式サイト:https://hirose-fx.jp/
3. 海外のFX業者なら簡単に口座開設&取引が可能
海外に住むと、
「現地の銀行口座と日本の銀行口座間での送金が面倒くさい…」
「日本の業者と郵送でのやり取りは避けたい…」
と考える方も多くなります。
そんな方は、海外のFX業者を利用しましょう。
海外移住者の場合は、海外のFX業者を利用することによって簡単に口座開設することができ、取引も可能です。
また、世界でも人気・実績ともにトップクラスの業者がありますので、この点でも海外のFX業者はおすすめです。
海外在住者が海外FX業者を選ぶ際に見るべき5つのポイント
海外在住者が、海外業者の口座開設をする際に確認しておかなければならないポイントが5つあります。
- 最大レバレッジが高いこと
- スプレッド値が低いこと
- スプレッドが安定していること
- 破綻リスクがないこと
- 詐欺業者ではないこと
賢く運用するためにも、それぞれの点を確認しておきましょう。
1. 最大レバレッジが高いこと
国内業者は、金融庁の取り決めにより最大レバレッジが25倍までと定められています。
一方で海外の業者は最大レバレッジに対する制限が行われておらず、各自に最大レバレッジを決めています。
レバレッジが大きいと少額資金でも大きな利益を得られるようになります。
もちろんその分リスクも高くなりますが、ハイレバレッジトレードが怖いという方は、ご自身でレバレッジを抑えればいいだけです。
リスク管理が自分でできるという前提であれば、利益を最大化させるためにレバレッジを高めるのはありでしょう。
少ない資金でハイリターンを狙いたいという方であれば、レバレッジが一律の国内業者よりレバレッジの高い海外業者の方がおすすめです。
2. スプレッド値が低いこと
海外の業者を選ぶ際に確認すべき点として、スプレッド値が低いかどうかという点があります。
スプレッドに関しては国内業者の方に分があります。
国内業者の場合は固定スプレッドを採用しており、変動によるリスクが少なくなるように設定されているからです。
一方で海外業者においては、変動スプレッドが多く採用されています。
これは、利用者の手数料が安く済む代わりに変動リスクをトレーダーが負担するシステムです。
よって、海外の業者を選ぶ際はできるだけスプレッド値が低い業者を選んで取引コストを低減させるように努めましょう。
3. 相場急変時でもスプレッド拡大が発生しないこと
これも上で述べた部分と共通する確認点ですが、変動スプレッドは相場が大きく動いた際にスプレッドが拡大するおそれがあります。
海外の業者を選ぶ際は、スプレッド値が低いことと合わせて、相場急変時でもスプレッド拡大が発生しないことを確認しておきましょう。
4. 破綻リスクがないこと
国内業者であれば、信託保全が義務付けられているのでFX業者の倒産による破綻リスクが抑えられています。
一方で海外業者は信託保全が義務付けられておりません。
ですので、海外業者を選ぶときに確認しておきたいのは金融ライセンスです。
海外では信託保全の義務の代わりに、国家の金融規制当局がライセンスの許可証を発行しています。
このライセンスが厳しい条件のものであれば信頼性の高い業者の証ですので、必ず確認しておくようにしましょう。
5. 詐欺業者ではないこと
大前提の話ではありますが、口座を開設しようとしている業者が詐欺業者ではないかということは、しっかりとチェックしておくようにしましょう。
まずは上でも述べた通りライセンスが発行されているかという点も勿論ですが、日本人向けの運営歴や過去にトラブルがあったかどうか等も確認しておくことが重要です。
また、以下の記事では詐欺業者の特徴についても解説しています。
あわせて確認しておきましょう。
関連記事⇒海外FX業者の詐欺を見抜く方法まとめ。出金拒否、計画倒産等のトラブルを回避するコツ
海外在住者におすすめの海外FX業者3選
海外在住者におすすめで代表的な海外FX業者を以下3つピックアップしました。
では、それぞれの特徴を解説していきます。
1. XM
XMの特徴としては利用しているトレーダーの数が非常に多いという点です。
この利用者数が信頼性につながっており、まず安心に取引を行うことができます。
また、非常に厳しい審査によって取得できる金融ライセンスをXMは保有しています。
これもXMの信用につながっていると言えるでしょう。
注意点として、日本語が非対応である点は留意しておきましょう。
XM公式サイト:https://www.xmtrading.com/
2. GEMFOREX(ゲムフォレックス)
GEMFOREXの特徴としては、ボーナスが非常に豪華であることが挙げられます。
これは国内FX業者ではあまり見られない特徴です。
国内FX業者では、同じようなキャッシュバックキャンペーンを行っていても条件が中々厳しく、ボーナスが受け取れないこともあるようです。
GEMFOREXでは期間限定の口座開設ボーナスなどを積極的に行っており、特に初心者におすすめの海外FX業者です。
GEMFOREX公式サイト:https://gemforex.com/
3. AXIORY(アキシオリー)
AXIORYの特徴として、日本人にとってありがたいサポートが多いという点があります。
AXIORYは入出金方法が豊富であり、日本国内の銀行への送金も可能なので日本人にとって非常に使い勝手が良い業者です。
また、メールとライブチャットに関しては日本語サポートに対応しており、この点も日本人が利用するにあたって安心なポイントと言えるでしょう。
AXIORY公式サイト:https://www.axiory.com/
海外FX業者を利用する5つのメリット
海外FX業者は日本国内業者と比較して、利用すると大きなメリットを得られる点が多々あります。
ここでは、その代表的な5つのメリットを解説します。
1. 最大レバレッジは日本国内業者より遥かに高い
国内FX業者は、最大のレバレッジが25倍までと金融庁により決められており、25倍を超えるサービスを提供する事ができません。
一方、海外のFX業者は最大レバレッジに規制が行われておりません。
ですので、それぞれのFX業者が独自に最大レバレッジを決めており、一般的に国内FX業者よりハイレバレッジとなっています。
2. 追証が発生しない
さらに、国内FX業者と海外FX業者の大きな違いは追証にあります。
国内FX業者は追証があるので、元の金額以上の損失を追ってしまったときに追加で入金しなければなりません。
入金ができない場合は借金を背負うリスクがあるのです。
相場のショック時などで自己資金では賄えないほど巨額な損失を出してしまうと、最悪自己破産に陥ることもあります。
一方、海外FX業者には追証がないため、借金リスクがありません。
利用者が抱える負担の大きさも違いの一つです。
3. MT4 MT5など最先端のツールを無料で利用できる
海外FX業者の大きなメリットとして、MT4やMT5など最先端のツールを無料で利用できるという点があります。
特にMT4は世界中の多くのトレーダーが利用している、正に「世界基準」のFXツールです。
日本国内のFX業者でも無料で利用できるところはあるのですが、初心者向け・日本人向けにカスタマイズされていたりして、標準機能のMT4をメインで使用できる環境がないという事情があります。
海外業者であれば、そのようなことはないので、高機能なままのMT4・MT5を余すところなく無料利用できるのは非常に大きなメリットです。
4. 取り扱い通貨ペアが豊富
海外FX業者は、取り扱い通貨ペアが豊富であるのも特徴です。
これによって資金を豊富な種類の通貨ペアで取引に利用することができます。
複数のポジションに分散させて運用するのはリスク管理においても有効になり、トレード機会に幅が出るメリットがあります。
5. ボーナスキャンペーンが手厚い
海外FX業者は国内FX業者と比較してボーナスキャンペーンが非常に手厚いという点も特徴です。
国内FX業者は、一見大きなボーナスキャンペーンを行っているように見えても、実は適用条件のハードルが高くて厳しいということがあります。
一方で海外FX業者は、期間限定の口座開設ボーナスキャンペーンなどに積極的な姿勢を打ち出しています。
一例を挙げると、口座開設するだけで3,000円から5,000円程度ゲットできるボーナスや、入金額に応じて数万円から50万円程度を得られるものまで業者ごとに多彩なボーナスキャンペーンが用意されています。
特に初めて海外FX口座を開設する方にとっては、もらえるお金はもらっておかない手はありません。
詳しくは「海外FXのボーナスおすすめランキング」で各社のボーナスキャンペーンについて解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
ボーナスキャンペーンで得た資金をFX取引の軍資金にして、それを原資に殖やしていけたら最高ですよね。
海外FX業者を利用する3つのデメリット
海外FX業者を利用する前に、デメリットも必ず確認しておきましょう。
リスクを理解した上で運用することが何よりも大切です。
主に3つのデメリットがあるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 日本の業者よりもスプレッドが安定せず拡大しがち
日本国内のFX業者は、変動によるリスクが少なくなるように固定スプレッドが採用されています。
一方で海外FX業者は基本的に変動スプレッドが採用されています。
変動スプレッドは固定スプレッドと比較してスプレッドが安定せず拡大しがちです。
また、変動スプレッドは変動のリスクをトレーダー側が負うシステムですので、この点は留意しておくようにしましょう。
2. 業者の信頼性や安全度を調査するのが大変
日本国内のFX業者は信託保全が義務付けられていますが、海外FX業者は信託保全の義務がありません。
その代わりに海外では、国家の金融規制当局がライセンスを発行しています。
この点が国内FX業者と海外FX業者の違いです。
そのため、海外のFX業者を利用したいと思ったときに、その業者にライセンスがきちんと発行されているか自分で調査しなければならない難しさがあります。
3. 入出金方法に慣れが必要
海外FX業者を利用するデメリットとして、日本では聞き慣れない入出金方法が多く最初は慣れが必要であるという点があります。
海外ではメジャーで信頼性の高い金融サービスでも、日本だと聞いたことのないようなところは多々あり、それらのサービスを入出金時に使うケースも出てきます。
また、各業者によって反映時間などのタイミングも細かく違っているため、資金の運用に慣れるまでに時間がかかってしまうかもしれません。
この慣れるまでの煩わしさはデメリットと言えるでしょう。
海外在住者がFXで稼いだ利益にかかる税金の支払い方法
前述の「そもそも「居住者」と「非居住者」の違いとは」で解説したように、FXで稼いだ利益に対する税金の支払い方法としては、「日本に住んでいる人(居住者)」と「日本に住んでいない人(非居住者)」である場合で分けられます。
海外在住者は「非居住者」であるケースになるため、居住している現地に対して納税することになります。
また、その納税方法に関しても居住している国によってルールが異なるため、きちんと居住地の税務当局へ確認しておくようにしましょう。
これ以外にも、国によってはキャピタルゲイン税が導入されていない国がありますので、こちらも確認が必要です。
「税務上の居住地国」とは?
税務上の居住地国は「生活の本拠」がどこかという部分を「客観的事実によって判定する」という決まりになっています。
国税庁としては引き続き1年以上住んでいる状態かどうかで居住地国を判断しますが、客観的事実の判定が曖昧な部分でもありますので、気になる方は専門家に相談すると良いでしょう。
海外在住者がFXを始めるときによくある質問
海外在住者がFXを始める際によくある疑問・質問をいくつかピックアップしました。
業者によって細かい違いはありますが、以下に全体的な部分を解説します。
海外在住者が海外業者でFXを始める時に必要となる本人確認書類は何?
顔写真が確認できる身分証明書が必要となります。
有効な顔写真つき身分証明書としては「運転免許証」「パスポート」などがあります。
また、どこに住んでいるのかを証明する住所証明書も必要になります。
これは、「住民票」現地の「公共料金(電気・ガス・水道)支払いの領収書」「クレジットカード会社の利用明細書・請求書」などがあげられます。
海外在住者が口座開設をするのにどれくらい時間がかかるの?
業者にもよりますが、基本的には各種証明書提出から1営業日以内としているところが多いです。
また、早いところでは各種証明書提出後30分から口座開設可能なサービスもあります。
入金手続き後、どれくらいで取引口座に反映されるの?
入金する手続き方法には「銀行送金」「クレジット決済」「仮想通貨(暗号通貨)決済」「PayPal決済」等々色々ありますが、銀行電信送金以外では入金手続き後即時反映されるようになっています。
また、銀行電信送金でも基本的に送金元の銀行が営業時間内であれば、1時間以内に反映されることが多いです。
出金手続き後、どれくらいで自分の口座に着金するの?
FX業者側は、基本的に営業日であれば24時間内に出金を完了してることがほとんどです。
ただ、着金までにかかる時間は出金方法によって異なっており、時間がかかる場合は着金までに1日から2営業日前後要することがあります。
海外旅行中に発生した利益にかかる税金はどこに支払うの?
インターネットができる環境であれば海外旅行中であってもFXの取引を行うことが可能です。
海外旅行中にFXの利益が発生した場合であっても、税金は現在居住している国に支払うようにしましょう。
旅行中の国に納税する必要はありませんので、間違えないようにしましょう。
まとめ
以上、海外在住者の方がFXを始める際に知っておくべきことや、おすすめの海外FX口座を紹介しました。
これから海外駐在(海外赴任)や諸事情によって、海外で暮らしながらFXをしたい場合は以下5つの点を覚えておきましょう。
- 国内FX業者は原則的に非居住者への口座開設を受け付けていない
- 今まで使っていた国内FX口座は解約または凍結になる可能性が高い
- ヒロセ通商のみ利用継続&海外からの口座開設も可能
- 海外FX業者の方が口座開設が簡単
- 海外でトレードした際に発生した利益に対する税金は居住国の法律に従って支払う
「海外からFXトレードする時の最低限のルールを把握しておきたい」
「取引条件の良い海外在住者向けのFX口座を知りたい」
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