XMは最大888倍ものレバレッジが可能で、少ない証拠金で大きく取引できる点が多くのトレーダーにとって魅力的な部分だと評価されています。
一方で
「ハイレバレッジの取引はロスカットが起こりやすいのでは?」
「証拠金維持率がどれくらいになると強制ロスカットになるの?」
と気になっている方も見受けられます。
そこで今回は、XMの証拠金維持率の確認方法、計算方法、強制ロスカットなどについて紹介していきましょう。
この記事を読めば、XMの証拠金維持率をいつでもチェックできるようになり、予想外のロスカットを回避できるようになるので、ぜひ参考にしてください。
XMのロスカットは証拠金維持率20%を下回ったときに発動
XMのロスカットの条件は「証拠金維持率20%」となっています。
ロスカット水準=20%というわけです。
現在保有しているポジションの含み損がどんどん増えていき、証拠金維持率が20%を下回ると、強制決済されてしまいます。
日本国内FX業者はロスカット水準が50%のところが多いので、それを考えると低い数値です。
国内FXと比べて20%は低めの水準
国内のFX業者の場合、証拠金維持率50~100%を下回るとマージンコール(追証をするかどうかの確認連絡)が入ります。
マージンコールがかかった状態で追証をしなければロスカットが実行されるため、ほとんどの国内FX業者は証拠金維持率50%程度でロスカットされる、と言えるでしょう。
なおXMのマージンコールは証拠金維持率50%以下になったタイミングです。
XMの証拠金維持率20%はかなり低い水準で設定されていることがよく分かります。
XMをはじめ海外FX業者は追証が発生しないシステム
ちなみに「追証」とは急な値動きなどで、保有しているポジションが証拠金を下回ってしまっても、追加の証拠金を支払えば引き続きポジションを保有し続けられるシステムのこと。
大きな含み損が出てしまっても、追証でポジションを保有し続けることで、大きな値動きによりプラスに転じることもあります。
つまり長期的に見て「プラスになりそうだから、追証をしてでもポジションを保有し続けたい!」といったケースで活用するわけです。
もちろん含み損が増えて、結果的に大損失に繋がる可能性もあります。
XMはゼロカットシステムを採用しているため「追証」はありません。
ゼロカットシステムは、口座残高がマイナスになった際、そのマイナス分をXMが負担してくれて、トレーダーは追証する必要が無いシステムのこと。
つまり入金額=損失の上限額になります。
しかしゼロカットシステムはXMにとって利益にならないサービスなため、一定の証拠金維持率を下回ると「強制ロスカット」による、ポジションの強制決済が行われることに。
ゼロカットシステムについてもっと詳しく知りたい方は、「ゼロカットシステムとは?追証(ロスカット)が発生しない海外FX特有の安全な仕組み」の記事をあわせて読んでみて下さい。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率のことが分かったところで、次は計算方法について紹介していきます。
証拠金維持率を算出するには、次の3つの計算を行わなくてはなりません。
- 証拠金維持率
- 有効証拠金
- 必要証拠金
各計算式は次のとおりです。
有効証拠金=合計資産額+評価損益額-出金依頼額
必要証拠金=通貨量÷レバレッジ×通貨レート
式だけ見てもピンと来づらいので、具体例をみてみましょう。
例で見る証拠金維持率の計算モデルその1
例えば次の条件で計算してみましょう。
- 10万円を入金
- レバレッジ888倍
- 1ドル=100円
- 1ロット(10万通貨)の買い入れ
まずは必要証拠金の計算。
次に有効証拠金の計算ですが、この時点ではレートが動いていないものとし、入金額10万円がそのまま有効証拠金として考えます。
これらの条件から…
証拠金維持率は88.8%となり、XMのロスカット水準である20%まで、まだまだ十分な余裕があることが分かります。
例で見る証拠金維持率の計算モデルその2
次はレバレッジを下げた場合を見てみましょう。
条件は次のとおりです。
- 10万円を入金
- レバレッジ500倍
- 1ドル=100円
- 1ロット(10万通貨)の買い入れ
証拠金維持率:10万円÷20,000円×100=50%
レバレッジを下げると必要証拠金が増えるため、証拠金維持率が50%に下がりました。
XMなど海外FXはハイレバレッジが魅力的だと評価されているのは、少ない資金で大きく稼げるチャンスが多いためです。
1ドル=100円、10万通貨(1ロット)を保有すると仮定し、レバレッジごとの必要証拠金を表にすると次のようになります。
レバレッジ | 必要証拠金 |
---|---|
10倍 | 100万円 |
25倍 | 40万円 |
50倍 | 20万円 |
100倍 | 10万円 |
500倍 | 2万円 |
888倍 | 11,261円 |
レバレッジが高いほど必要証拠金が減っていくのが一目瞭然ですね。
例で見る証拠金維持率の計算モデルその3
次は入金額を増やした場合を見てみましょう。
条件は次のとおりです。
- 50万円を入金
- レバレッジ888倍
- 1ドル=100円
- 1ロット(10万通貨)の買い入れ
証拠金維持率:50万円÷11,261円×100=4,440%
入金額が多く、有効証拠金が増えることで、証拠金維持率がとてつもなく増えています。
この条件なら、強制ロスカットを受けることはまず無いでしょう。
MT4ならひと目で証拠金維持率を確認できる
MT4の機能を使えば、簡単2ステップで証拠金維持率を調べられます。
- ターミナル内の「取引タブ」を選択
- 残高の項目に証拠金維持率が表示されている
パッと確認できるので、MT4を使っている方はぜひ活用してください。
XM公式サイトの「証拠金計算機」を活用して計算する
ここまで証拠金維持率の計算方法を紹介しましたが、電卓を片手に、一々チェックするのは面倒です。
そこで活用したいのがXM公式サイトに用意されている「証拠金計算機 」です。
次の5項目を入力するだけで、必要証拠金をパパッと計算できます。
- 口座の基本通貨
- ロット数量
- 通貨ペア
- レバレッジ
- 口座タイプ
次に「計算する」をクリックすると、下部に必要証拠金が表示されます。
必要証拠金が分かれば、あとは「証拠金維持率=有効証拠金÷必要証拠金×100」に当てはめて計算するだけです。
自分で計算するのが面倒だという方は、XM公式サイトの証拠金計算ツールを使ってみてください。
最新のレートで証拠金を計算できるので便利ですよ。
XMの証拠金維持率20%のメリットとデメリット
XMのロスカット水準は証拠金維持率20%です。
国内FX業者と比べ、とても低い水準に設定されているのですが、これにはメリットとデメリットがあります。
ここからは証拠金維持率20%がもたらすメリットとデメリットについて考えてみましょう。
証拠金維持率20%のメリットは大きな損失に耐えられること
XMは証拠金維持率が20%と低水準に設定されているので、国内FXだと強制ロスカットされてしまうような場面でも耐えられるのがメリットです。
一時的な相場の値動きによるロスカットのリスクが軽くなるため、より強気なトレードが可能と言えるでしょう。
デメリットは損益が大きくなる可能性があること
証拠金維持率が20%なため、国内FXと比べて、値幅の動きが大きくなっても耐えられるのがメリットであり、同時にデメリットとなりえます。
国内FXなら証拠金維持率50%程度で強制ロスカットされるため、これ以上の損失にはなりません。
しかしXMは証拠金維持率20%になるまでロスカットされないため、より大きな損失に繋がる可能性も考慮しましょう。
ポジションを保有したまま放っておくのではなく、損切りラインを明確にしておくことが大事です。
XMの証拠金維持率は300%が安全圏の目安
どれくらいの証拠金維持率なら安全圏なのか…の判断は個々人によって異なります。
証拠金維持率300%を超えていれば、「まず大丈夫!」と言えるラインでしょう。
これなら急激な値動きがあってもポジションを失うことはまずありません。
証拠金維持率が100%を切ると危険水準と言えるため、追加入金して残高を増やし、証拠金維持率を高めるのが良いでしょう。
まとめ
今回はXMの証拠金維持率の計算・確認方法などを紹介しました。
最後にもう一度内容をおさらいすると
- 証拠金維持率50%を下回るとマージンコール
- 証拠金維持率20%以下で強制ロスカット
- MT4で簡単に証拠金維持率を確認できる
以上3点が今回のポイントになります。
「証拠金維持率ってどうすれば確認できるの?」
「何%くらいが安全な目安になるんだろう?」
といった方は、ぜひこの記事を参考にして、XMの証拠金維持率をチェックしてみてくださいね。